「第314坑道および第1205坑道が封鎖されました!」
「地下封鎖区画は残り第1088坑道のみ!」
「再開発区画はどうなってる!?」
「AからFまで全区画を封鎖完了!」
「…まったく、なんてざまだ」
「記憶の眠る地、地元じゃ神が棲むとして
誰も近づかない禁忌の場所だってのに」
「人間が触れるべきではないと?」
「あぁそうさ!
どれだけの坑夫と戦士が犠牲になった?」
「記録上、煌洞内で1091人、
治療院に搬送後に1702人」
「そうさ!お前たちはいつだって
俺たちを数字でしか見ていない!」
「親方!やめろ!
その人に言ったって…!」
「…231万4502人」
「ああ?なんだって?」
「231万4502人。
2793名の尊い犠牲によって、
守られた命の数です」
「お前ぇ何を言って―――!」
「親方!」
「この231万4502人とう数字は、
もし、このままグランドウォール、
そして霊獣姫が解き放たれた場合に
想定し得る【最低限】の犠牲です」
「だからって!だからってなぁ!
なんであいつらが…あいつらが!」
「…それでも、我々は戦わねばならない。
そのために力を得たのですから」
「チカラだぁ?
魔剣が、魔剣使いがそんなに
偉いのか!」
「偉くはありません。
現に2793名を救えませんでした」
「そうやって!
そうやってそうやって!
数字で仲間を語るな!」
「申し訳ありません。
ですが私達にはそれしかできません」
「…もういい。
さっさと次の命令を出せよ。
奴らも当分は動かねえだろう」
「地下封鎖区画 第1088坑道、
そして封鎖済みの再開発D区画を
再び解放してください」
「はぁぁ!?
頭おかしいのか!?
やっとのことで封鎖したんだぞ!」
「はい。ですので、入口を作ります」
「なん…だと!?」
「物理的封鎖と魔呪術的封鎖では、
いつかは破られるでしょう。
何より、人間側に裏切り者が
出ることも考えられます」
「まさか、あんたら…
あいつらを…!」
「倒します」
「俺たちがどれだけ戦っても、
全く討滅しきれなかった、
あいつらを、倒す!?」
「はい」
「イカれちまってる」
「はい」
「お前ら全員死ぬぞ!?」
「いいえ、死にません」
「…!!」
「我々魔剣機関は、
そのためにあります。
2793名の犠牲を、
今まで費やした血と汗を…
あんな奴らが踏みにじって
いいわけがない」
「………」
「お、親方、まさかこいつの
言うことを聞く気じゃあ…」
「悪い、こいつの目は本気だ。
俺たち山堀りと何も変わらねぇ、
ガチで真っ直ぐな目だ」
「親方…」
「指示出すぞ!
地下封鎖区画方!
第1088坑道を解放!
グランドウォールに出会う前に
さっさと中央坑道口に戻れ!
再開発区!AからCの封鎖を維持しつつ
D区画のみを解放、EからFは補強を
強化しておけ!
D区画担当は蜘蛛の巣に気をつけろ!
全員必ず生きて帰れ!」
「…………」
「聞こえなかったか?」
「は、はい!」
「ありがとうございます」
「あんたに感謝を言われる筋合いはねえよ」
「……」
「でもあんた、逝っちまった俺たちの
仲間をよ、約、とかおおよそ、とか
そういう括り方をしなかっただろう?
ちゃんと1人1人を大事に…。
それがあんたの数字なんじゃねぇか?
俺の深読みかもしれねぇけどな、
少なくともあんたの目、嫌いじゃねえ」
「…ありがとうございます」
「その代わりよぉ、
倒してくれよ、かならず。
あいつらのカタキをよ」
「任せてくだい。
そのための、魔剣機関です」
永続クエスト《記憶の眠る地 クリスナ大煌洞》
近日、開始。