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お、大包平――!?
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魔刀銘は"獄刀"、ですか……。
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あの
名刀・大
包平の裏打…?
そんな記録どこにも残っていないわよ? |
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いえ、数珠丸恒次様ら魔界五名刀に禁式が揃っていることを踏まえれば何もおかしなことはありません……。
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……あ、あの……
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たしかに……。
名刀・大 包平は無冠ながらその名の通り "名刀" を冠する魔剣。 自己評価がどうであれ、アレは"魔界五名刀を冠していないだけ"の実質的な「大魔刀」、使いようによってはランクSSに比肩するわ。 |
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盲点でした。それほどの
"名刀"
ですから、裏打――同時に造られた姉妹刀のうち――が存在していないほうがおかしいですね。
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……えっと、その……
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本来存在しないはずの禁式、ね。
封じられていたもう一振りの 大 包平、まるで意図的に隠されていたみた――― |
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めっ、 名刀 とか、 大 、とか 強調しないでくださいぃ…… |
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あら、これはこれは"名刀"を冠する大包平様ではございませんか!
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あら!ごめんね、気づかなくって♪
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もぉ、ひどいですよぉ……
ずぅーっとココにいたのに、 というか、呼んだのはお二人なのにぃ…! |
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ふふ、ごめんねカネヒラちゃん♪
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つい、悪戯をしたくなってしまいました。
お許しくださいませ。 |
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うぅー、それで何の用なんですか?
私を捕まえてもいいことないですよ? |
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――話を聞かせてもらいたいの。
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おはなし……?
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はい、大切なお話です。
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存在しないとされていたあなたの裏打、"禁式"のあなたは一体何もの?
どうして地獄に奉納されていたの? |
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裏打、別名「真打」。
"名刀"を冠する大包平様の裏にさらなる力をもった魔刀が存在する。 これは五名刀はおろか、魔剣界の序列を崩しかねない大きな発見でございます。 |
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…………。
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カネヒラちゃん!
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――人間に扱えない力だったから、ですか?
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…………!!
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……やっぱり。
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気付いて、いたんですか…?
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それがお仕事でございますので。
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となると、あの子、"禁式・獄刀大包平"は人間には扱いきれない禁忌級の魔剣……そういうことでいいのかしら。
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…扱えないわけじゃないんです。
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では、世界を滅ぼすほどの力を持つタイプでしょうか。
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待って、それならまだいい方じゃない?
因果律干渉や精神改竄なんて日常茶飯事、世界崩壊を担当するカタストロフ姉妹や、人間に扱えない魔銃ネオ、世界の限界を超えた魔力レト、それにまだまだたくさんの超常魔剣を扱ってきたわ。 それはカネヒラ、あなたも知っているはず。 |
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それでも躊躇するほどの……
まさか…! |
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大包平は伝説・伝承を持たない魔剣。
つまり、"無能力"――!! |
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ただ純粋に"強すぎる"と…!
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…………。
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そう、そういうこと…!
超常の異能には必ず代償が存在するわ。 何かを捨てているから拾えるものがある、と言ってもいい。 |
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何も犠牲にせずに、超常に匹敵する力を手にすることが出来る魔剣……。
なるほど、あの方が存在を隠した理由が見えました。 |
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……ちがうんです。
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……?
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ちがうんです。
代償は、代償はちゃんとあって――…… |
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・・・・・・
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……――!!
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な、なんてこと……。
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だから、私、どうしたらいいかって……
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…大丈夫ですよ、大包平様。
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ふぇ?
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ええ、こういう子をちゃんと扱える魔剣使いを1人知っているわ。
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で、でも……
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心当たりはあるんでしょう?
ふふ、あなたのマスターに♪ |
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……!!
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それに私たちがおります。
世界図書館はあなたの味方でございますよ。 |
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……あ、ありがとうございます…
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それじゃあ何が起きても大丈夫なように準備しておかないとね!
どんな無茶な魔剣だってこのクランさんに任せなさい! |
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おや、大包平様、マスター様がお呼びのようですよ。
行ってあげてくださいませ。あとは私たちがなんとかいたします。 |
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はい…!
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さてさて、思い通りになってやるわ魔剣機関!
こうなることも始めから織り込み済みだったんでしょうけど、この私をなめてもらったら困るわ♪ |
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おっしゃる通り。世界図書館は大包平様の味方でございます。
完全秘匿されていた魔剣とはいえ、"名刀"様の情報ならばいくらでもあるのですから――!! |
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わくわくするわ♪ 楽しみですわ♪ |