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「素晴らしきヘルゲスト」…!?
あの"七色の魔女"の魔典の製造に成功したというの? |
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歩く図書館ことマビノギオンをも凌ぐ蔵書量を持つという魔典の中の魔典――
我ら世界図書館ですら全容を把握しきれていない素晴らしき魔導書をどうやって…… |
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おそらく魔剣機関は内容を理解どころか読んですらいないわ。いいえ、読むことすら出来ていないはず。
魔剣製造とは写本の類ではなく、その伝承そのものを、読んで字の如く"製造"するのだから。 |
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ええ、そう。そうでございました。
読むのは使い手の役目。 刀剣鍛冶が一流の刀剣使いである必要はありません。 |
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とはいえ、この本を人間が読めるとは思わないけれどね。
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ご尤も。
仮に読めたとして"第七属性"に辿り着くことは難しいでしょうね。 |
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火・水・風・光・闇・無――
魔力の構造分解は六種が限度、それが定説であり、現状の魔術理論ではこれ以上の分解は不可能とされているわ。 |
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けれど"七色の魔女"は違った。
彼女は7つ目の属性分解に成功し、魔力に秘められた第七要素の抽出および操作を体系化した。 |
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しかし彼女はその力を恐れた。
第七属性の真理は、人間には扱いきれないものとして一冊の書物にのみ遺された。 |
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――それが「素晴らしきヘルゲスト」
歴史上最も深く深く魔術の深淵へ潜った魔女が、その力を恐れ封じた禁断の魔導書。 |
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皮肉なものね、それだけ凶悪な力をもって、
「素晴らしき」なんて名前を冠するなんて。 |
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いいえ、そうではありませんわ。
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マビノギオン様…!
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マビノギオン!
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その子、ヘルゲストは決して凶悪な魔導書ではありません。
祝福され、輝ける未来のために創られた魔典なのです。 |
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"七色の魔女"を知っているの?
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私たち魔剣は伝承を持ちながらも正確な記憶は持ち合わせていません。
伝承の再現こそが役目ならば、記憶はマスターと紡ぐものですから。 けれど、彼女に込められた名前こそが彼女を指し示す全てであると私は思うの。 |
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「素晴らしきヘルゲスト」――
なるほど、そういうことでございますか。 |
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"七色の魔女"は、たどり着いた第七属性の真理を抹消することもできた。
本当に恐れていたのなら魔導書に遺す必要なんてなかった…! |
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そう、そのとおり。
彼女は待っているのです。 ヘルゲストに記された真理に寄り添い、その力に溺れず使いこなす本当の使い手の登場を。 自分では成し得なかった第七属性による魔術の大革命を。 |
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七色に煌めく未来に向けて、そう名付けたのね。
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『素晴らしき』ヘルゲスト、と……。
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ふふ♪ はてさて真実はどうでしょう?
あるいはどんな結末になるのでしょう? なにせ「素晴らしきヘルゲスト」という物語はまだ1ページもめくられてはいないのです。 |
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それを読み進めるのは私たちの役目じゃない。
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読むのは使い手の役目。
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なら、お姉さんが読書を手伝ってあげようかな?
ページが破れても、背表紙が砕けても、読み続けられるように。 そのためなら何だってするわ♪それが私の役割だから―― |
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ええ、私もご助力申し上げます。
読めぬ文章の解読も、参考になる文献も、全てを用意しておきましょう。 そのためなら何だっていたします♪それが私の役割ですから―― |
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ふふふ♪ さぁ見守りましょう。
本の形をした奇跡の物語を。新たな魔術の幕開けを。 それが私たちの役割なのですから♪ |
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わくわくするわ♪ 楽しみですわ♪ さぁページを開きましょう♪ |