|
世界図書館メイド長ププッピマリー
突然ですが、問題です。
|
|
|
鍛冶医師クランベリー
本当にいきなりだけど、いいわ
そういうサプライズは好きよ♪ |
|
ここに取り出したるはただの箱。
種も仕掛けもございません。 |
|
|
ふむふむ……
|
|
ではクラン様、触れることなく箱の価値を当ててください。
|
|
|
価値って……
飾りもない箱がいくらかということ? |
|
価値の尺度は問いませんが、そのとおりです。
|
|
|
そうねぇ、材質は見る限りごく一般的。価格でいえば、そこまで高くは……
あっ……♪ ちょっとまって♪ |
|
おや、なにかお気づきですか?
|
|
|
ふふ♪ あなた、イジワルね♪
これは見えるものだけ見ていたら、解けない問題よ。 |
|
と、言いますと?
|
|
|
『価値は変わる』が答えよ。
尺度を問わないのもそういうことでしょう? 箱の中身が出てこない限り、箱の価値が確定することはないのだから。 |
|
さすがクラン様、
本質を理解していらっしゃいますね。 |
|
|
箱はどうあっても入れ物、
中身によって箱の価値も変わるものよ。 中身が高価なら、収めた箱も高価になる。 |
|
中身が強大なものならば、
御しきれる箱も強大なものとなる、と。 |
|
|
そうよ、例えば……
|
|
この天才のように──かい?
|
|
|
あら黒櫃ちゃん、いつの間に
|
|
天才が必要そうな問いが聞こえたからね!
安心するがいい。 その答えがこの天才、"鳳凰円文螺鈿黒櫃"さ♪ |
|
|
確かにあなたは一つの答えね。
魔神を閉じ込めたが故に強大な力を得た箱だもの。 |
|
フフフ、まさに天才的な発想だろう♪
おかげでボクも天賦の才に恵まれている! |
|
|
ですが、箱の中身が箱の価値につながるなら……
|
|
…………?
|
|
|
この箱の中身は、一体なんなのでしょう?
|
|
これは魔剣機関からの通達?
新魔剣は箱型で……って、これどうなってるの!? |
|
使い方不明、中身も不明、
『史上最弱』なただの箱と書かれております。 |
|
なのにランクはSSって!
得体がしれなさすぎて逆に怖いわよ! |
|
…………ま、まさか、それは。
|
|
|
黒櫃ちゃん?
顔色が悪いけど、この魔剣について知っているの? |
|
そういえば新魔剣のお名前は
『白櫃』と…… |
|
つまり、黒櫃ちゃんの姉妹ね♪
ぜひ、この子の秘密を教えてほしいわ♪ |
|
し、白櫃はだねぇ……!
その……なんというか…… |
|
|
じーーーーーっ |
|
きょ、今日のところはここで失礼するよ!
変た……天才のボクにも説明できないことはあるのさ! |
|
|
あら、行っちゃったわ……
|
|
黒櫃様があそこまで狼狽するとは、
ますます怪しいですね、この新魔剣は。 |
|
|
……そうね、あくまで推測だけれど。
さっきの箱と同じじゃないかしら。 |
|
中身が不明であるがゆえに、
正当な評価をつけることができないと? |
|
|
にもかかわらず、この箱はSSランクに指定されている。
|
|
能力が完全に不明の場合、測定不能
あるいはAランクと判定されるべきですがこの魔剣は違う、と。 |
|
|
ええ、魔剣としての力、その全てがわからなくともSSランクを満たす。
それ程に危険視されているということに他ならないわ。 |
|
"ただの箱"というのが魔剣の自己認識か伝承かは分かりませんが、
世界を滅ぼすと明言されている魔剣よりも、私には恐ろしく感じられますね。 |
|
|
まさしくびっくり箱。
使われたその時に、魔界が滅びても不思議じゃないでしょうね。 |
|
では、この魔剣に使い手が現れたとき、
箱から出てくるのは、希望か絶望か。 |
|
|
あるいは、最弱か最強か。
少し怖いけれども…… |
|
わくわくするわ♪ 楽しみですわ♪ |