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世界図書館メイド長ププッピマリー
はぁ、はぁ……ダメです、これでは足りません。
もっともっと、メイド奥義を磨かなくては……! |
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鍛冶医師クランベリー
ま、マリー!?
どうしたのよ、そんなに息を切らして。 |
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これはクラン様、お見苦しいところを。
しかし止まるわけにはいかないのです。なぜなら…… |
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なぜなら?
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メイド魔剣が来襲するからです!!
今年もまた二本!! |
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なるほど、
ラストリゾート=エースにアエロプス=フラン。 どちらもメイドの姿をした強力な魔剣ね。 |
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魔剣機関は6月をメイド月間に定めたのでしょうか?
ノラが現れたばかりだというのに、ここまでするとは……! |
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しかも、エースは
幸運を司るラストリゾートの派生魔剣。 |
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そしてフランはハルピュイア=ホロウとの
関係が目されている、強大な破壊の力を持った魔剣です。 |
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魔剣機関の資料によると、
エースはどんなときも勝利をもたらせる魔剣、 フランは近距離なら敵を確実に爆散できる威力を持つらしいわ。 |
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ええ、ですから修行をしていたのです。
メイド界の頂点に立つ者として、 彼女たちに負けるわけにはいきませんから。 |
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確かに、どちらも癖はあるけれど、
使いこなせれば強力無比な魔剣だものね。 マリーの焦りは分かるわ。 |
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では、クラン様。
今日のところはお引取りいただいて…… |
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でも、ちょっと待って?
どうしてこの子たちは”メイド”なのかしら? |
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と、言いますと……?
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だって最後の切り札ラストリゾートにも、
そしてハルピュイアと同一視されるアエロプスにも、 元の伝承にはメイド要素が無いんだもの。 |
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それは、確かにそうですね。
魔剣の外見は伝承に由来するはずです。 もしやメイドの姿がなにか力に影響を……? |
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ええ、その可能性は高いと思うわ。
元からメイド魔剣が多すぎるのは不思議だったのよ。 数が多いということは、それだけ魔剣として有益なんじゃないの? |
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その視点は盲点でしたね。
魔剣は兵器。外見にも兵器としての特徴が反映されるはずですから。 |
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そしてメイド中のメイドのマリーになら、
なにか分かるんじゃない? |
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……例えば、ですが。
メイドとは傅く者、仕える者に与えられる名です。 私にとってのお嬢様のように、メイドには主が必要なのです。 |
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ふむふむ……
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たとえどんな力を有していても、
メイドであるからには主へ忠誠を尽くすもの。 それは定められた掟なのです。 |
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つまり、強力無比でありながら使いづらい力たちを
制御可能にするのがメイドという枠組み……! |
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ええ、例えばラストリゾート=エースは
全ての要素を勝利に結びつけるとされますが、 主という指向性がなければ、自爆にも繋がります。 |
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アエロプス=フランにしても近距離で爆発を発生させるなら、
主すら犠牲にしてしまう可能性もあるわね。 |
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つまり、危険な兵器に対する安全措置。
それがメイド化の正体なのではないでしょうか? |
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なるほど。単なる趣味ではなくて、そんな意味があったなんて!
恐ろしいわね、魔剣機関は……!! |
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クラン様、こちらにも新魔剣の資料がございます。
もしかしたら、メイドに対する更なるヒントが……! |
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ラストリゾート=エース
だんな様、だんな様♪
エースにたくさんベットしてください♪ |
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アエロプス=フラン
今日はお部屋デートしようよ、ご主人さま♪
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……と、陰謀を考えてみたけど
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あまりに可愛らしすぎますね。
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もしかしたら、ただ、
魔界にはメイド好きが多いだけかもしれないわね。 |
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真実は藪の中、ということでしょうか。
そしてクラン様……ありがとうございます。 |
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なんのことかしら?
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先程の考察はメッセージだったのではないでしょうか?
メイド魔剣はメイドでありながらも、あくまで魔剣。 メイドと”なった”私とは、競う土俵が違うと。 |
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さあ、どうかしら?
ただ、マリーはマリーなんだから、 メイドの一人や二人に慌てる必要はないと思うわ。 |
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ふふ……♪
ですが、やはりメイドである以上は気になりますね。 |
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ええ、新しい魔剣たちがいかにして
メイドとして成り立っているのか。 |
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そして、主と従者としてどのような関係を築いていくのか。
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わくわくするわ♪ 楽しみですわ♪ |